大切にしよう、たすけあいの世界 日本医労連共済会常務理事・全日赤特別中央執行委員 羽根田純一 |
日赤労働者744号 |
自費による治療を認める混合診療の動きが強まっているが、その狙いはどこにあるのか。 儲けることが保険会社の宿命民間の保険会社は、利潤を生み出す事が求められている。儲けを出すために保険という商品を作り、それを売って商売をしているのである。株式会社であれば株主に配当をする責任があるのだから、なおのこと儲ける事にこだわり持つことが求められる。これは、会社である以上当然のことであり、宿命でもある。 共済運動はたすけあいの世界 性質の全く違う共済運動ではあるが、保険と類似した制度を作り助け合いの基本としている。しかし、私たちが取り組んでいるのは、儲けを抜きにした純粋な助け合い運動である。 アメリカの酷い実態を手本にアメリカの医療制度は、民間保険が主体となって成りたっていることから、民間保険に入っていないため病気になっても治療を受けられない、保険会社が病院や治療内容を制限する、一方で保険会社は莫大な利益を貯め込む等の害悪が多発し、社会問題となっている。私たちも是非、このアメリカの酷い実態を手本にしよう。どこかの首相のように。 制度の改定について 今年一月に開催された日本医労連中央委員会で、医労連共済の制度改定が承認され、この七月から実施されることになりました。この改定は、共済会発足十五周年を記して行われる記念事業の一つでもあります。 組合員は誰でも医療20口 一番大きな改善は、満七〇歳まででセット共済に加入している現役組合員は、誰でも医療共済に計20口加入出来るようになったことです。 扶養の子を年齢で管理 これまで扶養しているかいないかで区分していた「子」の概念を、年齢による区分としました。 単身者の家財口数を増加単身者からの強い要望だった火災の家財加入限度口数の引き上げを行いました。限度口数は2人住まいの方と同じになり、四〇歳代以上で二百口が限度となります。 連続五日で休業給付これまで連続七日以上なければ給付されなかった休業給付ですが、連続五日あれば給付することになりました。土日や祭日も含めての連続五日ですから、勤務を二〜三日休めば対象になるわけです。ただし、診断書の上でも、休業証明でも、五日間が必要なことは言うまでもありません。入院後の休業は、これまでと変わらず入院と合せて一〇日になれば給付の対象となります。例えば六日の入院に四日の休業でも対象となるわけです。二日間の入院と三日間の自宅療養で計五日休業した場合は、二日間の入院給付と五日間の休業給付とで高い方(一般的には五日の休業)を給付します。 その他の改定その他、共済期間の期首が六月から七月へと変更になり、それに伴い、継続手続きの締め切りが五月二五日と、これまでより約一ヶ月遅くなっています。これから新入職員も入ってきますが、共済の制度改定は七月から実施されますので、可能であれば七月一日効力発生で受け付けをされると継続の手間が省けることになります。ただし、七月一日効力発生のためには遅くとも六月十五日までに加入書を送付してもらう必要がありますし、それ以前の受付ももちろん問題ありません。組合加入と共済加入を併せて訴え、可能な限り同時加入をしてもらうのが一番です。なんと言っても助け合い運動なのですから。
|
||