JRCSWU

ネットワーク

日赤労働者750号



 七月二九日、厚労省の会議室で、第八回「医療安全の確保に向けた保健師助産師看護師法などのあり方に関する検討会」が開かれ、傍聴した▼そこでは、新卒の看護師の離職率が高い(九・三%)こと、その背景には、知識・技術の不足や医療事故の不安があるとした報告がでて、〇三年の新卒看護師は四七、五八五人いたが、四、四二五人離職したと推計されている。なんと、この離職数は看護師学校の一〇三校分に相当するという▼そして、新人看護師は医療事故を起こす可能性が高いことも数字で示された。厚労省のヒヤリハット事例収集ではヒヤリハットの当事者の八一・七%が看護職員であり、その一三・〇%が職種経験ゼロ年の新人であるという▼検討会では、昨年から、医師の研修が義務化されたように、看護師の研修も義務化されなければならないのではという話に移っていって、北里大学病院の新人研修プログラムが紹介された。よく検討されたプログラムではあったが、その北里でも勤続は平均六年であり、検討委員の弁護士から、なぜ辞めてしまうのかという質問がでて、北里の教育看護科長は、勤務がきつすぎるのが原因ですと答えていた。やはり、根本的な解決方法は大幅な看護師の増員を可能にする医療政策が行われることしかないと確信した。




過去の記事 目次へ戻る