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日赤労働者757号



 映画「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最後の日々」を観た。「白バラ」は、ナチス政権に反対する学生グループの名称で、ゾフィー・ショルはミュンヘン大学の学生で、兄のハンスとともに、大学でナチス政権に抵抗しようというビラを配布し、ゲシュタボに逮捕され、五日後に斬首される。二一歳だった▼映画は、逮捕されてからの五日間のゾフィーとナチの取り調べを主にすすむ。最近、その取り調べのやり取りがどんなものであったかが分かってきて、映画化が可能になったのだということを、監督の舞台挨拶で知った▼舞台挨拶にはゾフィーと一緒に活動したフランツ・ミュラー氏(白バラ財団名誉理事長)もみえ、自身も国家反逆罪で禁固五年の刑を受けたが、アメリカ軍に解放され助かったという▼映画ではゾフィーの仲間を売らない強さと、一回だけのなんの申し開きもできない裁判のひどさが残った。暗い画面のなかで、彼女の着ていた赤いカーディガンが印象的であった。フランツ氏は、一人ひとりが立ち上がるには「歴史を学ぶことが。そして、いろんなことを語り合う友人を持つこと。手をつなぐ仲間がいれば不正や非人間的なことに声をあげ、行動することができる」と語った。




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