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病院の特色を活かした給食は直営で!
全日赤第六回給食部門全国交流集会報告

日赤労働者758号



 
 

 三月十八日から十九日にかけて、全日赤第六回給食部門全国交流集会INお台場が開催されました。参加者は十五名。今回のメインは最新厨房見学と委託・センター化の講演。厨房見学は癌研有明病院(以下癌研)。講演の講師である日本医労連病院給食対策委員会委員長の畠山久夫氏(管理栄養士)が働いている職場です。

最新厨房見学

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 癌研の規模は七〇〇床、四五〇人前後の食事を提供。職員は二五名(派遣、下請け含む。下請けは下膳と食器洗浄のみ)。畠山氏の案内で病院の施設見学をした後、厨房見学をしました。設計段階から畠山氏が係わっているだけあって、作業効率と衛生面がとても考慮されていた厨房でした。なんと言っても目玉は四二インチのプラズマディスプレイ。癌研は、常食は三食好きな料理が選択できるので、同じ常食でも一人一人メニューが違います。そのデータがパソコンで管理され、プラズマディスプレイに出てくるという仕組みです。最新式の厨房に参加者は全員目を輝かせながら、熱心に見入っていました。

 

 

 

委託反対学習会

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 講演は「委託・センター化とどうたたかうか」。なぜ委託が増えたのかという社会的な背景から現在の状況、それに対するたたかい方までわかりやすく話をして下さいました。
 二〇〇六年四月の診療報酬改定で、給食部門は収入が大幅に減少し、大変厳しい状況があります。
 委託には様々な問題があり、委託職員は病院の職員と同じ仕事内容でもすごく安い賃金で使われるため、働く意欲が低下し長続きせず、人の入れ替わりが激しくて、技術の伝承が出来ない、それに材料費を抑えないと元がとれないため、給食の質の低下を招きます。
 人件費の削減だけを考えている経営者側に対抗するには、その病院の独自の給食を作り上げること、どういう食事を提供しているのかを、患者さんのところに直接行き、改善できるところは改善し、職能としてのしっかりしたスタンスを持って、患者を味方につけること。おいしいものを提供しようとする姿勢、労働組合に集結し、他の職種ともつながりを持って、コミュニケーションをして、委託攻撃が来ても跳ね返せるだけの基盤をつくることが大切だと訴えていました。
 二日目は中村書記長の基調報告後、討論では委託導入による問題、欠員補充問題、病院機能評価、選択メニューについて等、多岐にわたって議論しました。参加者同士、お互いに情報を交換し合い、わきあいあいとした集会になりました。

 




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