JRCSWU

本社浦田看護部長
「看護師不足は大きな課題」
本社看護部との労使協議会で

日赤労働者758号



 二月二七日(月)、日赤本社地下会議室で、全日赤看護問題対策委員と地方協女性部長の代表は浦田本社看護部長と労使協議会をもちました。全日赤からは九名が参加、本社側からは部長の他、企画課長、看護係長など六名が出席しました。全日赤から、看護現場に起きている様々な問題について問いかけ、浦田看護部長からの答えは次のようなものでした。

看護労働実態調査について

 部長:客観的にみれば、日赤の看護師は他の施設より多いのに、なぜ少ないと感じるのか。
 全日赤:在院日数の短縮化はますます進み、業務量は多くなり、日勤の看護師の帰りが夜一一時になる場合も、まれではなくなっている。一日に一〇人退院して、一〇人入院することもあり、アナムネをとる場所もない。現場の実態に合った看護師の配置が必要だ。

育休が予定どおり取れない

 全日赤:育休中に施設の看護部長から、早く出てこれないかと電話が掛かってきたり、育休明けに師長から、「もう妊娠しないで」と言われたケースもあります。
 部長:それは人権無視ですね。その施設を指導しますよ。

二交替制夜勤について

 部長:二交替と三交替ではどちらが良い、悪いは言えない。施設でよく話し合うことが大事です。一六時間の二交替制は日赤内では二〇%の病棟に入っています。
 全日赤(栗山):四年前から二交替制夜勤をやっているが、外科病棟で手術も多く、休憩もきちんと取れず。三交替に戻して欲しいという声もでている。二交替制夜勤にしても、日勤の残業は減らず、休みも連休では取れていない。

就職一年目の看護師の退職率は一〇・五%

 全日赤:看護労働実態調査では、約半数の看護師が「通常業務に精一杯で、教育の時間が保障されていない」と答えている。職場のゆとりの無さが新人を育てられない職場をつくっている。
 部長:新人の離職率の高さは大きな問題である。基礎教育と現場のギャップが原因だと考えている。遠からず、看護師不足は日赤内でもたいへんな課題になると思う。日赤看護大学の卒業生は六〇%が日赤病院に就職しているが、看護専門学校では定員割れもある。

 日赤の施設でも、新人の退職だけでなく、過酷な労働実態にメンタルヘルスを悪化させ、退職せざるを得ない看護師も多く、また、子育てをしながらの勤務が困難であったりで、現場は絶えず人手不足です。根本的な解決の道は、労働条件を良くして、看護師たちが働き続けられる職場をつくることしかありません。全日赤看護問題対策委員会は引き続き、本社看護部長との労使協議会を開いていくことを確認しました。




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