機関紙「日赤労働者」

勤務評定を廃止させ、労使交渉による働くルールづくりの確立!生活できる賃金・労働条件を勝ち取り、平和憲法を守りぬく春闘
書記長に聞く
2024年春闘

 2023年度の賃金交渉は、賃上げ2024年3月実施となりました。年末一時金闘争と併せて賃金闘争の総括をおこない、今春闘でのたたかい方を決定するため2024年2月3日から4日にかけて第1回中央委員会が開催されます。今春闘のたたかい方について書記長に聞きました。

春闘情勢はどうなっていますか?

 厚生労働省が発表した2023年「民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」によると、賃上げ率は3・60%となり、1994年以来の3%台を記録しました。しかし、日赤本社は、世間が賃上げにもかかわらず、コロナ補助金を除く医業収支が赤字であることを理由に、賃上げは2024年3月実施でした。経団連は1月9日、会長・副会長会議を開き、2024年春闘で経営側の指針となる「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」の最終案を承認し、経労委報告の最終案は物価高などを踏まえ「前年以上の意気込みと決意を持って賃金引き上げの積極的な検討と実施を求める」とし、会員企業に強く要請するとしています。

賃上げ要求額を含め春闘要求は?

 賃上げ要求額は「生計費原則」に則った議論を進めながら、2023年度要求アンケートの集約結果を重視し、日本医労連の賃上げ要求(4万円要求・看護師初任給27万円以上)を参考にして賃金専門委員会で議論します。
 また、初任給要求では、基準号俸の要求も練り上げながら引き続き施設の上積みを認めるよう要求し、昇格基準に関してもG/P2への基準号俸改善とG/P3への昇格基準号俸の要求を練り上げ本社追及を強めます。
 待機手当について、経過措置期間中(2026年3月末まで)は一方的な削減をゆるさず単組施設間で額を決めます。また、本社に対し増額を追及します。

春闘をどうたたかいますか?

 物価高騰のなか物価上昇率を上回る賃上げと生計費原則に基づく賃上げを追及します。人員確保は賃上げだけではありませんが、賃上げは大きな要素であり賃上げにより看護師をはじめとする医療労働者の確保につながり、安全で安心できる医療を維持するものであることに確信を持ち本社・施設追及を強めます。
 2024年度は、診療報酬だけではなく、同時に介護報酬と障害福祉サービス等報酬の改定もおこなわれます。診療報酬の本体改定率は0・88%で、うち0・61%分は「看護職員や病院薬剤師などの処遇改善」に支弁するとしています。武見厚労相・鈴木財務相は「2024年度にベースアップ分で2・5%の賃上げ、2025年度に同じく2・0%の賃上げをおこなう」ことを確認しており、1月中旬頃から中医協で集中審議することにしています。
 そうした中で、日赤本社に対して人事院勧告に依らない真に世間並みの賃上げと4月実施を自主的におこなうよう追及し、春期決着を目指します。そのために「大幅賃上げ賃金改善を求める職員・家族署名」に取り組みます。そして回答指定日翌日の統一行動日(3月14日)より春闘ワッペンの着用も開始します。

新賃金はどうなりますか?

 2023年4月からRプランに基づく新賃金に変わりました。移行前日までに在籍している職員の移行は、移行前の俸給月額が、新賃金におけるG/P1の「基準号俸」の額を上回っている者は、G/P2に格付けられましたが、G/P3への格付けは、基準がなく施設長の恣意的判断となる可能性があります。全日赤本部は引き続きG/P3およびG/P4への昇格基準要求に基づき本社を追及します。また、昇格基準をつくる上で、各グレードにおける人員構成を施設に示させることは重要であり、特に本社が「グレード決定は役職に関係なくグレード基本定義に基づき施設長が決める」としていることからも、G/P3やG/P4に役職以外の職員がいるかいないかは制度の矛盾にかかわることになります。本部は、各単組による追及の結果を集約し、本社追及の材料にします。

勤務評定はどのように廃止しますか?

 全日赤は、勤務評定を認めず協定から除外し、賃金制度の改正のみ合意しました。しかし、本社は給与要綱を改正し、勤務評定を導入しました。
 また、本社が提案している「勤務評定結果の勤勉手当への反映」の2024年4月実施からを継続協議とし、実施時期を1年延期させたことは追及の成果と言えますが、本社は提案を撤回したわけではありません。
 組合員からは、「複雑でよく分からない」「評価が難しい」「余計な仕事が増えるだけ」との声が多く聞かれています。こうした声をさらに大きくし、施設から「勤務評定廃止」の施設内世論を高めていきます。
 全日赤は、勤務評定が公正・公平な評価はできないことを宣伝し、業務が増えることと併せて施設から本社に対して「勤務評定廃止」を上申するよう追及します。また、新たな「勤務評定結果の勤勉手当への反映反対と勤務評定の廃止を求める職員・家族署名」の取り組みを開始し、署名推進のための宣伝物を本部が用意します。

一時金の交渉はどうなりますか?

 賃金協定に基づき本部本社間で決定する「基本額」に関する要求を春闘要求として本社に提出します。「基本額」は春期に決着する必要があることから、回答指定日(3月13日)の翌日および3月下旬、4月下旬にストライキを配置し要求前進を追及します。
 「基本額」の決定に関しては、単組・地方協代表者会議の意見を聞きながら中央執行委員会で判断します。
 その後、単組毎に「基本額+加算額」の要求と単組スト権の確立をおこないながら施設と交渉して一時金を決定します。

労働条件等の重点課題はなんですか?

 (1)「サービス・不払い時間外労働一掃のたたかい」は、時間外手当の請求は増員・医療改善につながるたたかいとして位置づけながら請求運動を展開します。春闘では4月15日から19日までを退勤調査週間として位置づけて、時間外労働の実態調査をおこなうとともに、新職員に向けて時間外請求の意義を訴えます。
 (2)「年休・権利休暇取得促進」では、あらたに「年休取るぞ!キャンペーン」の取り組みを開始し、付与された年休を捨てることなく権利行使できる職場環境の構築に取り組みます。
 (3)育児休業に関して、2022年10月から施行された育児・介護休業法に基づく日赤の育児休業規程の改正内容を宣伝し、不十分な点を指摘しながら改善を要求します。また育児短時間勤務を取得しやすくするために、現在、発生している問題点を解消するための要求を練り上げ本社・施設追及を強めます。
 (4)「夜勤改善の課題」では、引き続き当面月8日の夜勤協定の締結を追及するとともに「インターバル協定」の締結も追及し、また夜勤明けの勤務免除の追及を強めます。
 (5)臨時・嘱託・パート職員の処遇改善に関して同一労働同一賃金の判例を生かし、本社追及を強めるとともに直接雇用している施設長の責任を追及します。2024年4月からの処遇改善を活用し、非正規職員の組合加入を訴え、労働条件改善を要求化します。
 (6)血液センターの一時金に対する施設交渉権の問題や非正規雇用に関して脱法的な施策を実施している問題など許しがたい状況にあります。今春闘の中で職場の意思統一を図り世間へのアピールを含め運動を作り上げます。

組合を大きくするための取り組みは?

 要求を実現させるために全日赤が大きく強くなる必要があります。本部・地方協組織拡大強化担当者・単組の「シン・がんばるマン」が一丸となって組織拡大強化に取り組みます。
 4月の新職員100%加入を目指して、第1回中央委員会後から準備を始めます。事前に職種ごとの採用者数を把握し、全日赤の新歓グッズを使いながら状況に応じて個別に説明会を開催したり、医労連共済や労金活用を訴えたり、採用者全員への声かけを徹底します。
 また春闘では3月14日を春の「わくわくの日」、さらにその後1週間(3月15日~22日)を「わくわく週間」として組織拡大取り組み強化週間と位置づけ奮闘します。

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