機関紙「日赤労働者」

メーデーの起源と意義

 5月1日は日本赤十字社の創立記念日ですが、世界各地では労働者が団結して権利要求する「労働者の日(メーデー)」です。今年は第95回。今年もSNSや配信を併用しつつ「メーデーの見える化」で創意工夫しながら開催されます。

メーデーの由来

 現在の「メーデー」は、アメリカで「8時間は労働時間、8時間は休息時間、8時間は自由時間」と8時間労働の実現を要求したことに由来します。以降、労働者たちが集まり、権利を主張する日として、ヨーロッパをはじめ各地に広がりました。
 今では「労働者の祭典」として祝日とする国も多く、この日は世界中で労働者たちのイベントや、デモ行進などがおこなわれています。
 日本では、1920年に第1回メーデーが東京・上野公園で開かれました。そしてこの間、長時間労働や低賃金を社会問題とさせ、「時間短縮(週労働40時間)」や「最低賃金」などを勝ち取ってきました。

今年のメーデーは95回目

 95回目を迎える今年のスローガンは「物価上昇を上回る大幅賃上げ」「いのちと暮らしをまもる社会に」「社会保障の拡充を」などです。なお中央メーデーは、代々木公園での集会とパレードをメインに配信も併用されます。
 私たちは、何のために働くのでしょうか。「生活やお金のため」「自己実現のため」「社会とのかかわりを持つため」「社会貢献のため」など、人それぞれだと思います。働き続けるためには、業務内容や職場環境と「くらし」を切り離して考えることはできません。長時間労働や職場環境のストレスで疲れきっている状態では、プライベートを充実させることは難しくなります。

改善できるのは労働組合

 職場環境や労働条件を改善してくことで労働者が働き続けられる職場になり、ひいては医療や看護・福祉の質を向上させ、患者や利用者にとってより良いサービスを提供し、施設の発展に貢献できます。
 そこで、労働組合は、労働者の意見や要望を要求にまとめ施設(使用者)に伝え、改善策を協議していきます。これは、使用者と対等な立場で交渉できる労働組合だからこそできることです。

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