機関紙「日赤労働者」
ネットワーク
ファミレスで入店してから店を出るまで店員に会わなかったことがある。店の奥から「お好きなお席にどうぞ」と言われ、注文もタッチパネル、料理を運んでくるのは猫型ロボット、支払いも自動精算機▼コンビニやスーパーでは、自動精算機が増え、クレジットカード・電子マネー専用もある。大阪・関西万博は、基本キャッシュレス決済で現金が使えない。しかし、開園当初、通信障害で電子マネーが使えなかった▼2023年4月から賃金の電子マネーでの支払いも認められるようになった▼かつて賃金の銀行振込が認められた時に「労基法の通貨払いの原則」に則り振込拒否をしたこともあった。今では振込が当たり前になっているが、労基法の原則は変わっていない。使い勝手が良いからと特例を認めることもあるが、原則を忘れてはならない。いま政府が狙う「労基法解体」は許すわけにはいかない。そのために基本にたち返る必要がある▼世の中のデジタル化にも付いていけない。デジタル難民である。スマホも使いこなせないのに電話番号は携帯電話になってから覚えなくなった。便利になって何かを置いてきたような気がする▼施設は「くろをこない960571」組合は「くししじゅうくろう944096」と電話番号を覚えていた頃がなつかしい。(Nk)