機関紙「日赤労働者」

もう限界!!生活できる賃金・労働条件を勝ち取り、平和憲法を守り抜く春闘
2026年春闘
書記長に聞く

 2025年度の賃金交渉は、賃上げ3月実施となりました。秋年末闘争と併せて賃金闘争の総括をおこない、今春闘でのたたかい方を決定するため、2月7日から8日にかけて第1回中央委員会が開催されます。今春闘のたたかい方について書記長に聞きました。

春闘情勢はどうなっていますか?

 2026年の春闘は、過去2年の高い賃上げの流れを引き継ぎ、「賃上げの定着」が最大の焦点となっています。「連合」は、2026年春闘の方針として「5%以上」の賃上げ要求を掲げています。主要な経済研究所の予測では、2025年よりはわずかに鈍化するものの、依然として「5%弱」の高い水準が維持されるという見方が大勢です。高市総理は昨年11月の政労使会議で、経団連に対し、物価上昇を上回る「5%以上の賃上げ」の継続を強く要請し、これに対し、筒井会長は1月6日の会見等で「ベースアップの定着への意欲」と「中小企業への配慮」を述べています。

賃上げ要求額を含め春闘要求は?

 賃上げ要求額は「生計費原則」に則った議論を進めながら、2025年度要求アンケートの集約結果を重視し、日本医労連の賃上げ要求(5万円要求・看護師初任給33万円以上)を参考にして賃金専門委員会で議論します。また、初任給要求では、基準号俸と引き続き施設の上積みを認めるよう要求し、昇格基準に関してもG/P2への基準号俸改善とG/P3、G/P4への昇格基準号俸の要求の本社追及を強めます。待機手当について、秋年末闘争での本部本社間団交において、本社と交わした「待機手当の早急な調査と協議について」の交渉議事録を活かし、待機手当の手当額の増額および施設長裁量を追及します。

春闘をどうたたかいますか?

 物価高騰のなか物価上昇率を上回る賃上げと生計費原則に基づく賃上げを追及します。人員確保は賃上げだけではありませんが、賃金は大きな要素であり賃上げにより看護師をはじめとする医療労働者の確保につながり、安全で安心できる医療を維持するものであることに確信を持ち本社・施設追及を強めます。
 2026年6月から診療報酬改定・介護報酬臨時改定もおこなわれます。これは物価高騰と深刻な人手不足に対応するため、過去にない高い水準でのプラス改定となります。
 しかし、日赤の施設の7割が赤字となっており、施設の赤字の影響は日赤職員の人件費の引き下げにより調整され、特に一時金が調整弁として使われることになれば、世間並みの賃上げの財源すら確保できないことにつながります。日赤本社は、日赤で働く全ての職員の生活を守る義務があり、診療報酬・介護報酬の引きあげを国に強く求めていく必要があります。
 そうした中で、日赤本社に対して人事院勧告に依らない真に世間並みの賃上げと4月実施を自主的におこなうよう追及し、春期決着を目指します。そのために「すべての職員の大幅賃上げ賃金改善を求める職員・家族署名」に取り組みます。そして回答日翌日の統一行動日(3月12日)より闘争ワッペンの着用も開始します。

俸給表の格付けはどうなりますか?

 これまでの本部本社間交渉によって、G/P1からG/P2への昇格については「基準号俸」に基づき昇格することとなりましたが、G/P3の格付けについては、勤務評定結果により昇格することより施設長の恣意的判断となる可能性があります。全日赤は引き続きG/P3およびG/P4への昇格基準要求に基づき本社を追及します。
 また、昇格基準をつくる上で、各グレードにおける人員構成を施設に示させることは重要であり、特に本社が「グレード決定は役職に関係なくグレード基本定義に基づき施設長が決める」としていることからも、G/P3やG/P4に役職以外の職員がいるかいないかは制度の矛盾にかかわることになります。本部は、各単組による追及の結果を集約し、本社追及の材料にします。

勤務評定はどのように廃止しますか?

 全日赤は、勤務評定を認めず協定から除外し、賃金制度の改定のみ合意しました。しかし、本社は給与要綱を改正し、勤務評定を導入しました。組合員からは、「複雑でよく分からない」「評価が難しい」「余計な仕事が増えるだけ」との声が導入前に比べ制度導入以降で強まっています。このような現場の声をさらに大きくし、「勤務評定廃止」の施設内世論を高め、施設から本社に対し、勤務評定廃止の上申を追及します。全日赤は、勤務評定が公正・公平な評価はできないことを宣伝し、業務が増えることと併せていく必要があります。
 また、「勤務評定結果の勤勉手当への反映」は2026年4月実施、2027年冬期勤勉手当への反映の本社提案は撤回したわけではありません。
 新たな「勤務評定の廃止を求める職員・家族署名」の取り組みを開始し、署名推進のための宣伝物を本部が用意します。

一時金の交渉はどうなりますか?

 賃金協定に基づき本部本社間で決定する「基本額」に関する要求を春闘要求として本社に提出します。
 「基本額」は春期に決着する必要があることから、回答指定日(3月12日)の翌日および3月下旬、4月下旬にストライキを配置し要求前進を追及します。「基本額」の決定に関しては、4月19日の単組地方協代表者会議の意見を聞きながら中央執行委員会で判断します。
 その後、単組毎に「基本額+加算額」の要求と単組スト権の確立をおこないながら施設と交渉して一時金を決定します。

労働条件等の重点課題はなんですか?

 (1)「サービス・不払い時間外労働一掃のたたかい」は、時間外手当の請求は増員・医療改善につながるたたかいとして位置づけながら請求運動を展開します。春闘では4月13日から17日までを退勤調査週間として位置づけて、時間外労働の実態調査をおこなうとともに、労働組合の見える化を意識しながら職員に向けて時間外請求の意義を訴えます。
 (2)全日赤ではまだまだ職場にまん延する年休に対する「あげる・いただく」の風潮に対抗するため、労働者から積極的に取得を申請する請求運動を展開し年休取得促進を図ります。
 (3)「介護休業」「育児休業」は、毎年のように制度改正がされており、「育児のための短時間勤務」「夜勤免除」を含め制度内容を職場に報せる必要があります。また、単組では施設に対して正しい運用を迫るとともに、代替要員の確保など体制を整備するよう要求します。
 (4)「夜勤改善の課題」では、引き続き当面月8日の夜勤協定の締結を追及するとともに「インターバル協定」の締結も追及し、また夜勤明けの勤務免除の追及を強めます。医労連の「夜勤規制・大幅増員アクションプラン」の推進をしながら「夜勤規制・大幅増員署名」を積み上げます。
 (5)昨年2月、本社は定年年齢引き上げ提案をしました。提案内容は不十分なものであり、継続交渉とさせました。賃金水準、退職金の経過措置、定年延長以降の働き方を現場職員の健康と生活を守る観点に立ち再考を本社に求める必要があります。
 (6)全単組で、非正規労働者の労働条件や業務実態などを把握し、処遇改善など諸要求をとりあげ、正規職員との「均等待遇」の実現、「正職員化」を求める運動を強化します。本部は各単組の取り組み状況を集約し情報提供をおこないます。
 各単組では、本社の動きにかかわらず、施設に対し法令や判例に照らして処遇改善を追及します。追及のための資料を本部が作成します。

組合を大きくするための取り組みは?

 切実な要求の実現には、日赤における労使の力関係を労働者にとってより有利なものへと変えていく必要があります。それには、組織拡大での前進が欠かせません。第8次組織拡大強化2ヵ年計画の最終年度として、組織拡大推進委員を中心に、各地方協が設定した重点支援単組への支援と、各単組の組織拡大を本部・地方協が一丸となって取り組みます。
 4月の新職員100%加入を目指して、第1回中央委員会後から準備を始めます。事前に職種ごとの採用者数を把握し、状況に応じて個別に説明会を開催したり、医労連共済や労金活用を訴えたり、採用者全員への声かけを徹底します。
 また春闘では3月16日からの1週間の「わくわく週間」を設定します。「拡大リーダー」、「声かけ隊・組織増やし隊」を中心に組合員全員が一丸となって組織拡大強化に取り組みます。
 組織強化の課題では労働組合入門講座「ポチッと学習15」を活用した本部主催の学習会と、単組での学習活動に取り組みます。

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