機関紙「日赤労働者」

視座
国へ賃上げ原資要求
専門職独自の賃金体系を

 春闘は労働組合が賃上げや労働条件改善を求め、毎年春に一斉交渉をおこなう運動です。医療・介護労働者の場合、その意義は単なる賃上げにとどまらず、「医療産別闘争」として産業全体で団結する点にあります。

 医療・介護現場は「診療報酬」「介護報酬」という公定価格に収入を縛られる特殊な環境です。そのため、本部・本社間交渉や施設交渉だけでなく、国に対し予算増額を求める政治的な役割も担います。補正予算や報酬改定で賃上げの原資は確保されつつありますが、現場の声を使用者に届け、賃上げを確実なものにするために労働組合が果たす役割は非常に重要です。

 また、全日赤が「本社の人事院勧告に準拠する方針」に反対するのは、これを認めれば日赤では労使間交渉で賃金が決められなくなるばかりか、「要求しても無駄」となり、労働組合の存在意義が否定され、結果として労働組合の弱体化につながるからです。

 物価高や人手不足という現場の実態に即した「独自の賃金体系」を勝ち取ることが、専門職としての地位向上と医療崩壊の阻止に直結します。自らの労働の価値を自らで決める、その主体性を取り戻すたたかいと言えます。

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