機関紙「日赤労働者」

視座
選挙結果がもたらすもの

 「自民圧勝」がもたらすのは希望か、それとも生活の破壊か。高市政権が掲げる「食料品消費税ゼロ」という甘い蜜は、その裏に潜む「軍拡と負担増」の毒針を隠すものだ。
 一見、物価高に苦しむ庶民への朗報に見える減税だが、積極財政によるツケは、ステルス増税である社会保険料の上乗せや、将来的な資産課税の強化として、人知れず家計を蝕むだろう。「構造改革」の名の下、医療・介護分野には効率化のメスが入り、弱者への給付削減という「痛み」が強要されようとしている。
 さらに危惧すべきは、衆院三分の二という圧倒的勢力を背景にした憲法改正への暴走だ。自衛隊明記を旗印に軍事費を聖域化し、予算を青天井に膨張させる道は、暮らしの安全網を切り捨てた先にある「軍事大国化」への回帰に他ならない。
 真の平和とは、ミサイルを備えることではなく、誰もが安心して老い、平穏に暮らせる社会保障が確立されている状態を指す。目前の「飴」に惑わされ、国防を生活より優先する逆転した政治を許してはならない。私たちの日常を「自己責任」へと再定義させないための、国民的監視が今こそ求められている。

TOP