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機関紙「日赤労働者」

看護職員 過酷な労働 日本医労連調査で 実態浮き彫り 中間報告

 人手不足による過密労働、過酷な夜勤、健康不安の中で看護職員の増員が切実に求められている―日本医労連は、昨年末から今年1月にかけて実施した「看護職員の労働実態調査(2万7545人)」の結果を4月26日に発表しました。全日赤部分(13単組500人)の結果も併せて報告します。なお、数字の後のカッコ内は医労連全体の結果。

絶対的な人手不足

 この調査結果で、もっとも強調されるのは「人手不足」です。そして、人手不足による過重労働や健康不安の中での過酷な夜勤交替勤務、思うような看護ができない実態が「看護」に対する看護職員の意識を低下させ、離職を拡大しています。また、時間外労働の常態化や規定の休憩時間や年次有給休暇が取れない、さらには労働基準法違反の勤務前後の「サービス残業」がまん延する職場になっています。

「慢性疲労」7割―むしばまれる健康

 「疲れが翌日に残ることがある」と「休日でも回復せず、いつも疲れている」を合わせたいわゆる「慢性疲労」は、71・4%(医労連全体73・5%)にもなり、「健康に不安がある」と答えた人は54・1%(61・8%)にのぼります。しかし、薬の常用では「安定剤」4・6%(4・3%)、「睡眠剤」7・4%(6・9%)と、全日赤の方が医労連の結果より常用薬の使用が多い傾向がありました。

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「切迫流産」3割弱―危ぶまれる母性 

 生理休暇は、「毎潮時、時々取れている」併せて1・6%(12%)で、98・4%が「まったく取れない」と回答、妊娠時に「順調」なのは26・4%(22・4%)のみで、「つわりがひどい」47・5%(46・1%)、「切迫流産」24・6%(34・3%)、「流産」13・1%(11・2%)となっています。また、妊婦全員が夜勤免除になった施設もありますが、妊娠時に3分1が夜勤免除を受けていません。

「不払い労働」―4分の3が従事

 「不払い労働がない」と答えたのは、24・4%(30・1%)のみで、約4分の3の人が不払い労働をしていると答えました。おもな業務として「記録」65・%(60・2%)、「情報収集」59・6%(43・9%)、「患者への対応」45・2%(51・8%)でした。
 また、年次有給休暇が「すべて取れた」のはわずか1・8%(6・8%)のみで、「3割以下」が55・5%(52・8%)で半数を占め、「まったく取れなかった」が4・3%(9・8%)もいました。
 休憩時間が「きちっと取れている」と答えたのは、「日勤」で28・7%(23・9%)、「準夜」で7・8%(11・8%)、「深夜」で10・1%(17・2%)、「2交替夜勤」で21・7%(16・8%)と定められた休憩時間の取得がきわめて少ないです。特に「準夜」での低さが注目され、「まったく取れない」と「あまり取れない」を足すと約6割(5割)に上り、「深夜では」3割強(3割)、長時間労働の「2交替」でさえも15%にもなります。

「辞めたい」約8割―十分な看護できない

 仕事を辞めたいと「いつも思う」と「ときどき思う」を合わせると78・8%(79・3%)であり、「思わない」は、わずか14・6%でした。仕事を辞めたい理由は「人手不足で仕事がきつい」「夜勤がつらい」「思うように休暇がとれない」「思うような看護ができず仕事の達成感がない」「賃金が安い」が上位でした。
  「十分な看護ができているか」の問いには、「できている」がわずか6・6%で、約6割が「できていない」と答えました。十分な看護が出来ない理由として「人員不足」「看護以外の業務が多い」「能力や技量不足」が上がりました。
  また、ハラスメントを誰から受けたかという問いに「セクハラ」では、患者が66・7%(62・7%)、医師が22・9%(22・5%)、「パワハラ」では、上司が37・2%(43%)、医師が38・5%(30・3%)でした。

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