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機関紙「日赤労働者」

原水禁世界大会
被爆者の言葉に多くを学ぶ

 8月4日から6日、広島にて原水爆禁止世界大会がおこなわれました。今年は被爆70年という節目の年でもあり、国内外からたくさんの参加がありました。
 被爆体験の継承と実相普及についての分散会に参加し、被爆者の声を直接聞く機会となりました。被爆者を広く調査したひとつの報告では、やけどの集中度は手と顔面が70%と最も多かったことを示していたそうですが、別の調査では人体の脊柱と骨盤が砕かれたことで瞬時の動きが封じられたことを明らかにしていたそうです。瞬時の死亡を免れても、その後激しい感染症に苦しんだそうです。骨髄中には細菌群が異常に増え、これは白血球による攻撃をまったく受けていなかった、つまり、骨髄が白血球を造る機能を喪失していたことを示しているそうです。
 被爆者にとって、原爆の被害は身体だけではなく、こころにも大きな傷を残しました。焼死体を踏みながら家族を探す自分に冷酷さを感じながらも、生きるのに必死だったと振り返る方がおられました。原爆後障害の研究のうち、もっとも研究の遅れたのが被爆者のこころの傷についてだったそうです。被爆者一人ひとりの傷は、その人生の中で浮遊しかつ沈殿し、別個の精神疾患を引き起こす土台にもなっていたとのことです。人間のこころの傷は推し量れるものではなく、また癒えるものでもないということを学びました。
 国際社会はまだ紛争解決の手段として核兵器使用の可能性を維持しています。核保有国が核兵器を保持する理由は、70年前の惨劇を核兵器の価値として認識しているからです。しかしそれは被爆者の傷をえぐるようなことです。70年前に終わったことなどではなく、今現在も被爆者の苦しみは続いていることなのだということを、私たちは理解する必要があります。
 8月7日から9日に行われた長崎での大会では、田上富久・長崎市長のコメントの中に「Peace From Nagasaki」とありました。世界の平和を長崎から、という思いが込められているそうです。大きな取り組みはできなくとも、私たち一人ひとりが平和を願い、自分にできることを継続させていくことが大切だと感じました。

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