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機関紙「日赤労働者」

労働安全衛生学習会開く
アンガーマネジメントに学ぶ

 11月19日、全日赤は心理学博士、臨床心理士、公認心理師の関屋裕希先生より「ハラスメント防止アンガーマネージメントに学ぶ」と題し、労働安全衛生(労安)学習会をWEBで開催し、9単組27名が参加しました。
 まず、職場のパワーハラスメントについて、弱い立場の労働者が受けやすいこと、全国的調査では「職場で自分がいじめにあっている」は6%、「職場でいじめられている人がいる」は14%との回答結果もあり、身近にあることが紹介されました。なので、自分や仲間を守るためにも(1)伝えること、(2)記録に残すこと、(3)相談することをしてほしいとアドバイスをいただきました。
 次に、怒りについて「怒りを感じることと表現することは別の段階」で、怒りを感じたときに、爆発したり、我慢したりするのでなく感情をコントロールする(クールダウン)する5つの方法を教えていただき、その中の呼吸法(鼻からゆっくり息を吸って、口からゆっくり吐く)と、漸進的筋弛緩法(全力の6〜7割の強さで全身に力をいれ、一気に力を抜く)を先生のかけ声で実践しました。
 また、関係をつくるための怒りの表現方法や相手に伝わる(受け入れやすい)叱り方や話の進め方などお話いただきました。また、怒りのメカニズムで、怒りを感じている人がなぜ怒っているのか、状況が俯瞰できると気持ちが楽になると言われました。また、お互いを知るため、ポジティブメンタルヘルス促進に有用なツールである「CREW実践プログラム」が紹介され、島津明人教授のホームページでダウンロードできること、実際、東大病院の病棟で実践し効果があったことも紹介されました。
 参加者からは、職場の実態やハラスメント対策について感想や質問が出されました。「ハラスメント対策がなかなか進まないが医療現場の特徴があるのか」との問いに「何おいても安全が優先され、上から管理的な部分が多い。ハラスメントはダメだけだと、やる気あるリーダー層は萎縮してしまうので具体的な指導をする」。また、「機嫌の悪い医師には、話しかけづらく言うと『そんなことなんで?』と言われ、言わないと『なぜ言わないのか』と悪循環。ハラスメント研修は効果あるのか」の問いに「行為者の行動を変えるのには手厚いプログラムが必要で、まず、行為者として行動していることを受容できるかどうかから始まる。行為者が上司の場合、同僚同士のサポートを絶やさず、孤立する人を作らないことも重要」とアドバイスされました。また、「会話の中で自分の言っていることがわかってもらえないと怒りが出て、語気が強くなり周りが見えなくなってしまう」との声に「なんのために一生懸命になっているのか背景に気づくことも大切。感情のコントロールができないときはその場を離れる方法もある。冷静になってから『ごめんね』と謝れる関係・環境も大事」とのこと。他には「世代間ギャップもあるが、若者が自分の意見を言わず、こちらの意見を押しつけているのではと不安になる」との声に「20代など若い世代のコミュニケーションツールはLINEなどの文字ベースが主流であり、口で言うことが苦手。相手のツールに合わせる方法とこちらの情報を開示することで相手も開示しやすくなる」とのこと。
 職場のハラスメント対策は、ハラスメントに該当しているかどうかだけでなくお互いが尊重しあって健康で働き続けられる職場環境をつくることも重要だと感じました。

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